ASEAN連携で対米関税交渉を支援へ
タイのパエトンタン首相は、米国の関税政策に対し、ASEAN(東南アジア諸国連合)が集団的に交渉に臨むというアプローチを支持する考えを表明した。これは、マレーシアのアンワル首相との会談後に発表されたもので、ASEAN諸国が一致団結し、米国に対抗する交渉力を高めるべきとの認識に基づく。タイ側は今後、2024年4月23日に財務相ピチャイ率いる代表団をワシントンに派遣し、米国との関税交渉を行う予定である。
この背景には、トランプ米大統領による関税政策がある。2025年4月9日、トランプ氏は報復関税の適用を一時停止する旨を発表したが、基本税率10%はほとんどの貿易相手国に引き続き適用されており、タイに対しては最大36%の税率が課される可能性もあった。タイは2024年に米国に対し456億ドルの貿易黒字を記録しており、米国の対タイ関税は大きな影響を及ぼすと見られている。
関税以外でも、両首脳は地域インフラや経済協力についても意見交換を行った。マレーシアとの国境に架かるゴロック川新橋建設計画や、マレーシアのケダとタイのソンクラーという「ゴムの街」間の協力強化、さらに南部タイの和平交渉再開へのマレーシアの支援継続など、多角的な地域連携が協議された。
今回の動きは、ASEANが単独交渉ではなく、地域全体として米国との通商関係を再構築しようとする兆候であり、地域の結束力が問われる局面を示している。
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