米越貿易摩擦、外交対応強化
アメリカがベトナム製品に対して46%の対抗関税を課すと発表したことに対し、ベトナム産業貿易省は「科学的根拠に乏しく、公平性を欠く」と強く反発している。米側は、ベトナムが米国製品に約90%の関税を課していると主張しているが、実際のMFN関税平均は9.4%にとどまり、米国の計算根拠には疑問が呈されている。
両国間ではFTAは締結されていないが、ベトナムはすでに自動車や木材など米国の主力輸出品に対する関税引き下げを実施しており、協調的姿勢を示してきた。また、ベトナムと米国の貿易関係は補完的であり、競合よりも相互補完に基づいて構築されているという点でも今回の関税は不当と見なされている。
産業貿易省は米国との対話継続を強調し、双方に利益ある解決を目指している。すでに関係閣僚レベルでの電話会談や外交ルートを通じた調整が進められており、関税発動の延期を求める公式書簡も送付済みである。
輸出業界への影響も懸念されているが、政府は17のFTAや70の二国間協定の活用、さらに中東、中南米、中央アジアといった新興市場とのFTA交渉を加速している。併せて物流インフラ整備や海外駐在貿易事務所の強化により、市場多角化とリスク分散を図る方針である。
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