米国報復関税でベトナム輸出に打撃
2025年4月2日、トランプ米大統領は対ベトナムを含む複数国に報復関税を発表し、同9日から発効する。ベトナムに課される税率は46%で、カンボジアに次ぎ2番目の高さとなり、中国(34%)、EU(20%)よりも高い。これにより、ベトナム製品の対米輸出が大きな打撃を受ける可能性がある。
ベトナム貿易当局によれば、今回の措置が4月5日からの全世界一律10%関税と併用されるのかは現時点で不明。また、米国税関が定める「米国産部品比率20%以上」の規定も影響の見極めに重要とされている。ベトナム政府は現在、米通商代表部(USTR)と連絡を取り合い、詳細な基準の確認を進めている。
とりわけ大きな懸念が寄せられているのは木材製品と繊維・アパレル産業。2024年にベトナムは米国向けに90億ドル以上の木製品を輸出しており、その多くは0%または低関税で取引されてきた。一方、米国からの輸入は原木や加工用素材が中心で、こちらも多くは無税。ベトナムは3月31日に発表した新政令により、すべての米国産木製品の関税を0%に引き下げ、米側との貿易均衡に向けた姿勢を示した。
繊維業界では、対米輸出が売上の4割を占める企業も多く、今回の高率関税は事業継続に深刻な影響を及ぼす恐れがある。対応策として、FOB(素材調達から完成まで自社で担う)モデルへの移行や、ロシア、オーストラリア、ニュージーランド、EUなど他市場への展開が模索されている。
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