販売者支援へ進むベトナムの電子商取引法見直し
ベトナム商工省所管の電子商取引分野に関する法整備に対し、ベトナム商工会議所(VCCI)は、ベトナム国内の電子商取引プラットフォームにおける販売者の権利保護と透明性向上を求める提案を行った。現在の法律は消費者保護を重視し、販売者の権利や交渉の自由、データへのアクセス権が十分に保障されておらず、特にベトナム企業の個人経営者や中小事業者に不利な状況をもたらしていると指摘している。
VCCIは、販売者のビジネスデータへのアクセスやプラットフォームとの公平な交渉を確保するため、行政的規制ではなく透明性を確保する法的枠組みを提案している。特に、販売条件の一方的な変更やアカウントの突然の停止など、販売者が一方的に不利益を被る慣行が蔓延しており、これがベトナム国内の小規模事業者の経営意欲を損ねていると警鐘を鳴らしている。
2024年には、ベトナム国内で約65万件のオンライン店舗が電子商取引を通じて取引を行い、主要5プラットフォームの売上は31兆8,900億ドンに達した。VCCIはこの成長の一方で、プラットフォーム事業者が膨大なユーザーデータを有することによって、市場における力の不均衡が拡大し、特にベトナム企業の中小事業者にとって競争力を失うリスクが高まっていると分析している。
また、VCCIは、外国資本の電子商取引プラットフォームに対しては過剰な許認可が課されている一方で、越境型プラットフォームには同様の規制が適用されておらず、ベトナム国内企業との間で不公平な競争環境が生じている点を問題視している。そのため、VCCIは、すべてのベトナム国内外の事業者に対して公平なルールが適用されるよう、法制度の見直しを提言している。
さらに、小規模なベトナム国内電子商取引プラットフォームに対しては、活動初期段階では登録制とし、一定規模に成長した段階で許可制とするなど、段階的かつ柔軟な制度運用も求められている。こうした見直しにより、ベトナム政府は健全な電子商取引環境の整備とベトナム企業の持続的発展を支援する必要がある。


