ベトナム農産品の輸出が好調
ベトナムの農産品の輸出が増加しており、今年の8か月間で約120億ドルに達したことが明らかとなった。主要な輸出品目には、果物類、野菜類、コメ、カシューナッツ、コーヒー、畜産物などが挙げられる。
各品目の詳細
- 野菜類の輸出額は約35億ドルに上り、前年同期比で59.3%増加である。
- コメの輸出量は約600万トンで、総額は約32億ドルである。この数値は輸出数量で23%、輸出額で37.3%増加している。
- カシューナッツとコーヒーの輸出額はそれぞれ23億ドルと30億ドルである。
- 果物類の輸出額が34.5億ドルと、前年に比べ57.5%増加している。特にドリアンの輸出は好調で、8か月間で12億ドルを記録し、今年中には16億ドルを超えるとの予測もある。

ベトナム青果協会(VINAFRUIT)の見解
ベトナム青果協会(VINAFRUIT)のダン・フック・グエン氏 によれば、他の東南アジア諸国がドリアンのシーズンオフを迎える中、ベトナムの中部高原地方では収穫が続いているため、輸出機会が広がっていると指摘した。果物類の輸出総額は、2023年には50億ドルに達する見込みであり、農業・農村開発省(MARD)の2025年の予想を2年早く達成する可能性がある。

輸出先の動向と今後の展望
MARDによると、中国はベトナムの果物輸出における最大の市場であり、輸出総額の約65%を占めている。ドリアンに次いでジャックフルーツも輸出品目に追加される予定であり、さらに生のココナッツの正式な輸出も検討中である。
ベトナムの農産品は日本、アメリカ、EU、中国、をはじめとする多くの市場での高い需要を背景に、多くの業者が輸入を強化している。ベトナム青果協会は今年の残り4か月間も輸出が非常に活発になるという見解を示しており、過去最高の輸出額を更新する可能性が高いと予測している。また、エルニーニョ現象による世界的なコメ生産量の減少が続いており、インド、UAE、ロシアなどがコメの輸出制限を実施している中で、ベトナム産のコメの輸出機会が増えていることも輸出拡大の要因である。
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