アジア全域でのエネルギー需要の増加
アジアでエネルギー需要が急速に増加しており、LNG(液化天然ガス)は注目される燃料となっている。LNGの生産と輸送が行われる中、アジアは輸入港や浮体LNG貯蔵・再ガス化において新たな可能性を見出している。日本と韓国はこれまでにLNGに依存してきたが、アジア全域でも再生可能エネルギーの利用拡大の変化が見られる。
中国、インド、ベトナム、など新興国のLNG輸入市場へ参入が、アジア全体の需要を牽引している。
また、LNGの供給だけでなく、事業者はパートナーと協力してLNG受入施設や貯蔵・再ガス化への投資、そして火力発電所を建設し、数十年にわたってLNGを提供することができる体制を構築している。需要が増えるにつれ、施設の開発を急ぐ必要がある。
ベトナムにおけるLNG火力発電プロジェクトの主な問題点
第8次国家電力開発基本計画(PDP8)によって、投資優先度のある電力プロジェクトのリストで承認されたLNG火力発電プロジェクトが13件ある。2030年までには22,400 MWのLNG火力発電が実現され、国全体の電力供給の14.9%を占め、830億kWhの電力を生産する見込みである。
現在、ほとんどのプロジェクトの進捗が遅れており、停滞している。LNG火力発電プロジェクトは計画から運用までに通常8〜10年、またはそれ以上の時間がかかることがある。電力供給、特にLNGなどのプロジェクトの開発が遅れることは、エネルギー安全保障に影響を及ぼす可能性がある。
特に、LNGの価格に関しては、LNGの価格決定に関する具体的なガイドラインが整備されていないことが最大の問題点である。これには燃料価格、燃料輸送費用等が含まれる。したがって、LNGの価格問題を早急に解決すれば、プロジェクトの進捗を早めることができ、現在の一部の電力不足を解消することができる。
アジアのエネルギー市場は急速に変動しており、LNGはその中心的な役割を果たしている。ベトナムにおいても、このトレンドは顕著で、今後のエネルギー戦略の方向性を示唆している。