ベトナムの対米輸出拡大と関税政策の影響
ベトナムの対米輸出は2024年に前年比14.3%増の4055億ドルに達し、機械・電子機器・木材製品が成長を牽引した。米国は引き続きベトナム最大の輸出市場であるが、米国経済や政策変更の影響を大きく受ける。特にトランプ政権の関税引き上げが今後の輸出に影響を及ぼす可能性がある。
VNDIRECTは三つの関税シナリオを提示しており、最悪の場合は中国への関税60%引き上げに加え、ベトナムも追加関税対象となる。短期的には輸出増が期待されるが、長期的には米国の消費減退やインフレがリスクとなる。
主要輸出品では、繊維製品が2024年に33%増加し44億ドルに達したが、ベトナム企業は米国依存を減らし他市場開拓を進めている。ベトナム産ナマズの輸出も10%増の18億ドルとなり、2025年も中国産ティラピアの供給減を背景に米国市場での成長が見込まれる。
また、輸出企業は原材料の安定供給とコスト削減のため、現地生産やサプライチェーンの強化を進めている。ベトナム政府は、輸出市場の多様化と企業支援を強化し、米中貿易摩擦の影響を最小限に抑える方針である。2025年には世界需要が回復すると予測されるが、米国の政策次第で輸出環境は変動するため、柔軟な対応が求められる。
