ベトナムの乳製品加工産業は数百社の参入により急成長している一方、国内の乳牛飼育頭数は急減しており、大きな矛盾を抱えている。ベトナム畜産協会によると、2010〜2015年に乳牛頭数は年平均15.4%増加したが、2020〜2024年ではわずか0.4%増、牛乳生産量も3.3%増にとどまった。ホーチミン市では飼育頭数が3万7,000頭余りと、2015年比で68%減少している。
原因は、小規模経営による高コスト構造、放牧地不足、販売ルートの不安定性にある。一方、乳製品工場は急速に拡大し、輸入原料への依存度が高まったことで、生産農家の再飼育意欲が低下している。
専門家は、高度技術を活用した集約酪農と加工企業との連携モデルを同時に発展させる必要があると指摘。主な対策として、国産生乳の品質基準統一、グリーン融資支援、高生産性品種の導入、「スクールミルク」プログラムによる国産生乳100%使用を推進することが提案されている。
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