シンガポールがベトナム産肉と卵の輸入解禁
2025年3月11日、シンガポール食品庁(SFA)は、ベトナムからの一部家禽肉および卵製品の輸入を正式に承認した。これは両国の農業貿易関係における大きな進展であり、ベトナムの畜産業界にとって新たな成長機会を意味する。対象商品には、CPV Food社とMeatDeli社による加熱処理済みの鶏肉、缶詰・高温高圧殺菌処理された肉製品と卵製品(牛肉を除く)が含まれる。
この承認は、ベトナム商工省および農業・環境省による長期的な交渉と基準整備の成果であり、企業側もSFAの厳格な食品安全基準を満たすため、生産プロセス・技術・衛生管理体制を強化してきた。シンガポールは世界でも有数の食品輸入基準を持つ国であり、輸入には認可業者と正式な輸入許可が必須である。
SFAの発表によると、2024年の家禽肉および卵製品の輸入総額は38.7億SGDに上り、加工肉製品は2.16億SGD、卵製品は2.61億SGDを占めた。今回の市場開放は、ベトナム産畜産物の高い品質と国際競争力が認められた証左であるといえる。
ベトナム貿易代表部は、シンガポールが世界第2位の物流ハブであることから、今回の輸出開始は東南アジアおよび世界市場への足掛かりになると指摘。今後、さらなる品質管理と安定供給、基準遵守が求められる。企業は市場信頼を維持するため、継続的な投資と連携を推進する必要がある。
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