ベトナム第8次電力計画の調整とエネルギー戦略
ベトナム商工省が主導する「第8次電力計画」の調整が進められており、2025年の経済成長目標達成に向けたエネルギー政策が議論されている。ベトナム政府は2025年に最低8%、2030年には二桁成長を目指しており、そのためには電力供給を現在の2.5~3倍に拡大し、2050年までに5~7倍へと引き上げる必要がある。加えて、2050年のカーボンニュートラル達成に向け、化石燃料依存を減らし、風力、太陽光、LNG、特に原子力発電を強化する方針が示された。
第8次電力計画は2023年に公表されたが、経済成長の加速やエネルギー転換の必要性を受け、2025年に法的な見直しが求められている。ベトナム政府は再生可能エネルギーの最大活用、電力輸出促進、地域間の電力需給バランスの最適化を基本目標としている。また、ベトナム電力法の改正を進め、新しい規制を整備することで、エネルギー安全保障の強化とカーボンニュートラル実現を目指している。
会議では、経済成長率を踏まえた3つの電力需要シナリオ(基本、成長、高成長)が提示され、今後のエネルギー戦略に反映される見通しである。また、原子力発電の再開も議論されており、2030年~2031年までに実現しなければ、ベトナム国内で深刻な電力不足が発生する可能性が指摘された。さらに、電力供給の安定化にはスマートグリッドの導入や電力市場の競争的な仕組みの確立が不可欠とされている。
ベトナム政府は、再生可能エネルギーの開発だけでなく、電力インフラの強化、特にスマートグリッドと送電網の拡充に注力する方針である。今後、第8次電力計画の最終調整を行い、2025年2月末までに政府承認を得る予定である。
