ベトナム中部クアンガイ省にあるベトナム初の製油所「ズンクアット製油所」を運営するビンソン石油精製化学(BSR :ベトナム最大級の石油精製企業)は、中東情勢の緊迫化による原油価格の変動リスクが高まる中でも、安定操業を維持する方針を示した。
4月13日に開催された株主総会で、BSR幹部は緊急事態対応計画を始動し、国際原油価格の変動に備えた複数のシナリオを策定していると明らかにした。同社は現在、少なくとも本年7月初旬まで高稼働率で製油所の操業を継続できる原油供給を確保している。

出典: VNExpress
供給面では、BSRの筆頭株主であるベトナム国家石油ガスグループ(ペトロベトナム/Petrovietnam)の支援を受け、国内産原油を全量買い取っている。これにより、ズンクアット製油所は設計容量の約90%で操業可能となる。さらにBSRは、原油供給源の多様化を進めるため、米国や西アフリカのパートナー企業とも長期契約を締結した。
投資活動では、約8兆6,000億ドン(約516億円)を投じるズンクアット製油所のアップグレード・拡張プロジェクトが重点となっており、EPC契約は2024年第3四半期に締結予定で、2028年末の完成を目指す。また、資本構造では、ペトロベトナムがBSRへの出資比率を現在の92.13%から49%へ引き下げる計画がある。これにより、外国の戦略的投資家、特に地域の大手石油グループにとって、ベトナム石油精製市場への参入機会が広がるとみられる。また、株式売却はベトナム証券法が定める浮動株比率の規定を満たす狙いもある。
