1月16日、ベトナム最大の通信・テクノロジー企業であるベトテルグループ(Viettel)は、ハノイ市ホアラック・ハイテクパークにおいて、ベトナム初となる半導体チップ製造工場の起工式を行った。敷地面積は27ヘクタールで、32ナノメートル級プロセスからのチップ製造を想定している。2027年末までに建設投資と技術移転を完了し、試験生産を開始する計画であり、2028~2030年にかけて工程最適化と生産効率向上を進める方針である。
ベトテルによれば、本プロジェクトはベトナムが国内で半導体チップ製造能力を初めて確立する重要な節目であり、基幹技術の段階的な内製化とデジタル経済の持続的発展に向けた基盤となる。工場は研究、設計、試験、生産を担う国家的インフラとして位置付けられ、通信、IoT、航空宇宙、自動車、医療機器、自動化産業などへの供給を想定している。
ファム・ミン・チン首相は、同工場の建設が世界半導体バリューチェーンにおける重要な一工程を国内で補完し、組立中心から創造型産業への転換を示すものと評価した。さらに、実際の生産環境と連動した人材育成拠点としての役割も期待されている。
ベトナムはこれまでチップ製造工程を除く多くの分野に参入してきたが、本プロジェクトにより製造工程を国内で完結させることを目指す。半導体産業が経済のみならず地政学・安全保障上の戦略産業となる中、同工場はベトナムの技術的自立と国際的地位向上に寄与するものと位置付けられる。
