ベトナムの専門家らは、半導体産業の発展には「大学・高専を基盤とした人材育成と研究支援」が不可欠であると指摘した。10月9日に開催された「ベトナム半導体産業発展戦略―高等教育の役割」に関するシンポジウムでは、産業界と教育界の連携強化が議論された。
2025年9月に国家イノベーションセンター(NIC)と在ベトナム・イタリア大使館が共催した「ベトナム・イタリア半導体・人工知能産業協力セミナー」によると、ベトナムは世界の半導体企業にとって魅力的な投資先となっている。現在、国内には約6,000人の半導体エンジニアと50社の半導体関連企業が存在している。
政府は半導体をデジタル経済の「中枢産業」と位置づけ、重点支援分野に指定している。しかし、専門家によれば、巨額の投資を要する製造よりも設計分野への集中が現実的かつ効果的だという。設計は知的価値が高く、投資負担が小さいため、輸出可能な高付加価値分野として経済貢献が期待される。
大学関係者は、ベトナムの半導体教育が進展している一方で、研究・設計・検証・商業化を結ぶ統合的エコシステムの欠如を課題に挙げた。各大学が自主性を持って教育・研究体制を整備し、明確な政策支援と投資計画を構築する必要がある。
また、大学では実践型教育の拡充が急務であり、学生が設計から製品化までの一連のプロセスを体験できるプログラムが求められる。さらに、講師不足の解消と人材定着のため、専門人材への待遇改善と海外研修制度の導入も提案された。
専門家は、ベトナムが今後R&D人材と技術リーダー層を育成し、国際的な技術潮流を把握できる体制を整えることが、半導体産業の持続的発展に不可欠だと強調した。
ベトナムにおける半導体産業への投資集中は、人材分野において同国の人材資源を活用する投資協力の好機となっている。

出所:Nhipsongkinhdoanh
ベトナム経済・ビジネス関連の有料レポートはこちらからもご覧いただけます。
