ベトナム国内の輸出依存と産業競争力強化策
ベトナム国内の輸出は外国直接投資(FDI)を受けたベトナム企業に大きく依存しており、2024年の輸出総額の約71.7%をFDI企業が占めた。この傾向は2018年以降続いており、2024年のFDI企業による輸出額は約290.9億ドル、前年比12.3%増となった。一方、FDI企業の輸入額も約240.7億ドルで15.1%増加し、貿易黒字は約50.3億ドルとなった。
ベトナム政府はこの状況に対し、国内ベトナム企業の競争力向上と産業発展を課題と認識している。ベトナム共産党総書記ト・ラムは、ベトナム国内が世界第2位のスマートフォン輸出国、世界第5位のコンピュータ部品輸出国であることを指摘しつつ、ベトナム国内の産業貢献度が低い点を懸念している。特に、FDI企業はスマートフォンと部品を100%輸出しているが、その80%を輸入に依存しており、ベトナム国内の付加価値が低いことが問題視されている。
ベトナム商工省のグエン・ホン・ディエン大臣は、2024年のベトナム国内の工業生産と輸出の70%以上をFDI企業が担っていると述べ、ベトナム国内の産業基盤強化の必要性を強調した。また、中央経済管理研究所(CIEM)の元所長であるグエン・ディン・クンは、ベトナム国内の民間投資が依然として低水準であり、国内ベトナム企業の競争力強化が急務であると指摘した。
2025年に向け、ベトナム政府は国内ベトナム企業の投資環境を改善し、民間ベトナム企業の成長を支援することを目標としている。FDI企業との競争力を高めるために、透明で信頼できる投資制度の整備が求められている。また、ベトナム国内の企業自身も技術革新や生産効率向上に取り組み、グローバルなサプライチェーンにおける地位を強化することが必要とされている。
ベトナム共産党総書記ト・ラムは、ベトナム国内の企業が科学技術、イノベーション、デジタル変革の分野で積極的に取り組むことが、長期的な経済成長の鍵であると強調した。特に、ベトナム政府は「NQ-57」に基づき、技術革新とデジタル化を推進し、国内産業の高度化を目指している。今後、ベトナム国内の企業は政府の支援を活用しながら、自主的な成長戦略を進めることが求められる。
