ベトナム建設業の回復と展望 

ベトナム建設業の回復と展望 

ベトナムの建設業が回復する中、Vietcapリサーチセンターの専門家は建設資材会社の展望がポジティブだと評価している。2024-2025年の建設業・建設資材業界の展望に関するオンラインセミナーで、Vietcapリサーチアナリストのホアン・ギア・フイ氏は、2013年から2023年にかけて建設業がベトナムのGDPに6～7％貢献し、高い相関関係を示したと述べた。 

建設業は住宅、産業・商業、インフラの3つの主要分野に分かれ、住宅建設が41％、産業・商業建設が32％、インフラが27％を占めている。Vietcapリサーチセンターはすべての建設分野が短期および長期で成長すると期待しているが、住宅建設の回復はやや遅れる可能性があると指摘している。 

短期的には住宅不動産市場の回復に伴い緩やかに建設業は回復し、中長期的にはGDP成長と都市化の進展が成長を促進すると予測されている。国家総合計画によると、2023年の都市化率は43％から2050年には70％に達する見込みである。産業・商業建設分野では、強力な外国直接投資（FDI）が主な成長要因となると期待されており、政府は2021-2030年にインフラ開発に重点を置く方針である。 

ベトナムは地理的な利点や競争力のある労働コスト、多くの自由貿易協定によってビジネス環境を改善している。インフラ分野では、政府のインフラ開発推進が成長の主な原動力となる。ホーチミン市環状道路など、多くの大規模プロジェクトが進行中である。また、低金利環境と新しい入札法（2024年1月1日施行）が業界全体に利益をもたらすと見込まれている。 

しかし、建設業界は激しい競争や資材価格変動、不良債権圧力など短期的な課題にも直面している。Vietcapリサーチセンターは有望な株式としてHPG、BMP、CTD、VCG、HHVを挙げており、HPGとBMPは原材料価格の低下と国内需要の回復から恩恵を受ける見込みである。特にHPGは利益率拡大が期待されており、CTDも成長機会があると見られている。VCGとHHVはインフラ分野でリーダー的な企業であり、高い受注高を保持している。