2026年から、ベトナムの自動車市場は価格競争が本格化すると見込まれている。EUおよび英国からの完成車輸入関税がEVFTA・UKVFTAに基づき段階的に引き下げられることに加え、ハイブリッド車に対する特別消費税(TTĐB)の優遇措置が同年より正式に適用されるためである。
関税削減のロードマップでは、EU・英国産完成車の輸入関税は年間平均約7%ずつ引き下げられ、2030年に0%となる。2026年時点では、排気量1.5~2.5リットル車の関税率は約24~29%に低下する見通しであり、欧州系メーカーが価格戦略や販売体制を中長期的に見直す余地が広がる。一方、2026年1月1日施行の改正特別消費税法では、ガソリンと電動モーターを併用するハイブリッド車の税率を、従来の内燃機関車の70%に設定し、HEVとPHEVの区別を撤廃した。
この変更により、これまで優遇対象外であった自家充電不要のHEVも同一水準の税制優遇を受けることになる。業界関係者によると、TTĐBが約30%引き下げられることで、ハイブリッド車の販売価格は大衆車で7,000万~8,000万ドン(約40万~47万円)、中・高級車では1億2,000万~1億5,000万ドン(約70万~80万円)下がる可能性がある。
専門家は、これらの政策変更が新たな価格競争環境を形成すると指摘する。一方で、長期的な市場の安定には、税制の一貫性と予見可能性が不可欠であり、それが企業投資と持続的な消費行動を支える基盤になるとしている。
