ベトナム半導体産業の成長と人材育成
ベトナムの半導体産業は、世界的な成長トレンドの中で有望な市場と見なされている。Intel(インテル)やサムスンをはじめ、多くの大手企業がすでに進出しており、技術力の向上とともにベトナム企業の参入も進んでいる。特に半導体設計分野では、2005年以降に成長が加速し、ベトナム人技術者の能力が国際的に認められるようになった。現在、ベトナム国内の半導体技術者の平均経験年数は5年程度であり、シンガポールや台湾、日本、韓国の企業からの需要が高まっている。
しかし、ベトナム国内の正式な半導体教育はまだ発展途上であり、多くの大学では基礎的な電子回路やデジタル回路設計の授業があるものの、専門的な半導体設計学科はほとんど存在しない。一部の大学では研究室や実験施設を整備しているが、産業界と連携した実践的なトレーニングの機会は限られている。
この状況を受け、ベトナム政府は2030年までに年間1万人の半導体技術者を育成する目標を掲げ、2024年9月には半導体人材育成計画を承認した。これにより、18の大学に対して研究施設やソフトウェアの導入を支援し、1,300人の専門教育者を育成する予定である。また、国家レベルの半導体研究施設をハノイとホーチミン市の国立大学、ダナン市、国家イノベーションセンターに設置し、教育・研究環境の整備を進める。
さらに、2024年には複数の大学が半導体設計専攻を新設し、実践的な人材育成を強化している。これにより、産業界との協力を深め、ベトナムの半導体産業の競争力向上を目指している。今後、政府の支援を受けつつ、企業・大学・研究機関が連携し、技術者の育成と研究開発の強化を進めることが不可欠である。
