ベトナム薬事法改正と医薬産業の発展
ベトナム国会は2024年11月に改正薬事法(法律番号44/2024/QH15)を可決し、2016年版の薬事法に対し50の条文を修正・追加し、新たに3つの条文を加えた。これにより、国際基準への適応が進み、国内のベトナム企業がグローバル市場へ参入しやすくなると期待されている。
改正法では、医薬品の承認・流通プロセスが改善され、輸入管理の強化により審査期間が短縮される。また、国内製薬業の振興を目的とし、漢方薬やベトナム産の医薬品の開発・生産が推奨され、ベトナム企業の競争力向上に寄与すると見られる。加えて、医薬品価格の管理強化と品質管理の厳格化が進められ、国民が安全かつ適正価格で医薬品を利用できる環境が整備される。
2025年7月に施行予定の本法の実効性を高めるため、ベトナム商工省と保健省は新たな政令を策定中である。この政令では、薬事法の具体的な運用指針が示され、過去の薬事関連政令(54/2017/NĐ-CP、155/2018/NĐ-CP、88/2023/NĐ-CP)で生じた問題点を修正し、新法に適合させる形で9章127条の内容が整理される。
また、新政令は、特定医薬品の管理強化やオンライン薬品販売に関する基準設定、未承認薬の輸入要件の見直しなどを含む。加えて、臨床試験用医薬品の輸入規定、感染症対策用医薬品の輸入基準の明確化、不正取引や品質違反を犯した企業への制裁措置強化が盛り込まれている。
ベトナム商工省や医薬業界関係者は、この政令が業界の発展を促し、医薬品の品質向上や流通の透明性向上に寄与すると評価している。企業からは、手続きの簡素化や国際基準の導入に関する意見が寄せられており、政府はそれを反映しながら政令の最終調整を進めている。特に、医薬品の輸出入管理や、特殊医薬品の物流・保管体制の強化が議論されており、これらの施策はベトナムの医薬産業全体の競争力向上に大きく貢献すると期待されている。
