ランソン省(Lang Son)の基本情報│ベトナム63省を徹底解説

ランソン省の特徴
ランソン省の経済発展状況
ランソン省における日本企業の投資状況
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ランソン省の特徴

本レポートでは、ベトナムのランソン省の概要を網羅的に解説する。

地理

ランソン省は北東部の山岳地帯のカオロク地区に位置する。ドンダン鉄道駅の国際国境ゲート、フーギ国際国境ゲートの 2 つの国際国境ゲートと、チマ国境ゲート(ロクビン地区)がある。その他、中国との国境検問所を多く有する。

人口

2021年、ランソン省の人口は約 796,900 人に達し、そのうち都市人口は 183,900人（23.1%）、農村人口は 613,100 人（76.9%）である。人口密度は 96 人/km²である。

労働資源と平均給与

2021 年 8 月末時点、ランソン省の15 歳以上の労働人口は50万 5000 人に達し、そのうち従事中の労働人口は49万 2,200人で、総人口の62.4% を占めている。就業者構成は農林水産業が57.6%、サービス業が32.8%、工業・建設業が9.6%を占めている

最低賃金：最高がランソン市 (地域 III) で 3,640,000 VND/月、残りの地域 (地域 IV) は 3,250,000 VND/月である。

インフラ

道路：省内の道路網の全長は14.6 千キロである。

鉄道：道路ルートに加えて、貨物および旅客輸送能力を向上させるために、ハノイ・ランソンルートの鉄道輸送も更新された。

産業の強み

省内には現在、2つの国際国境ゲート、1つの国境検問所のメインゲート、9つのサブゲートがある。高度に接続された交通システムがあるため、同省は国境ゲート経済・物流サービスの発展に大きな強みを持っている。特に、フーギ国際国境ゲートは、南寧・ハノイ高速道路の接続点であり、ベトナムと中国の間の経済関係の発展における重要な架け橋となる。

観光：ランソンは、多くの幹線交通ルートを持つ有利な地理的位置にある。岩山、涼しい気候、洞窟、滝、川などを有し、観光の発展に優位である。

2022 年の統計によると、ランソン省にはエンターテイメントを運営する 3 つの工業団地と16所の産業クラスターがある。

ランソン省の主要な工業団地は次のとおりである。

工業団地名	面積（ha）	主な産業
ドンバイン	321,76	電気産業、建材製造業、紙・パルプ製造業、電子機器製造業、コンピューターの製造・組立業、農林業製品加工業、化学薬品製造業、非鉄冶金業、セメント加工業
フールン	599,76	セメント製造業、建材製造業、電気産業、農林業製品加工業、木炭製造業
ホンフォン	400	倉庫レンタル事業
工業団地名	面積（ha）	主な産業
ドンバイン	321,76	電気産業、建材製造業、紙・パルプ製造業、電子機器製造業、コンピューターの製造・組立業、農林業製品加工業、化学薬品製造業、非鉄冶金業、セメント加工業

ランソン省の経済発展状況

本章では、ランソン省の経済を解説する。

経済発展

2021、ランソン省の国内総生産 (GRDP) は、2020 年の同じ期間に比べて 6.67% 増加した。2021 年のランソン省の一人当たり所得は、46.9 百万ドンである。

経済構造：農林業が 22.14%、工業・建設業が 23.21%、サービス業が 49.95%を占める。

企業数

2021 年末時点、ランソン省の企業総数は 2,220社であり、省内の新規設立企業数は 493社である。

同省は、200 万ドルの投資金額のFDI プロジェクトが1件あり、「VietGAP に向けた、一年を通した野菜生産におけるハイテク技術の応用」で、ロクビン地区で実施されている。

投資誘致のプロジェクト

ランソン省は、地区のインフラストラクチャ、、エネルギー、都市交通、観光とサービス、農業などの特定の分野で投資を誘致している。

ランソン省における日本企業の投資状況

2017年、多くの日本企業がランソン省を訪れ、投資環境を調査し、ドンダン・ランソン国境ゲート経済地区の建設計画について検討した。

また、2017年には、神奈川県の代表団がランソン上下水道株式会社に会い、ランソン市のドンダンタウンエリアのパイプラインとポンプ場を調査し、フーギ国際国境ゲートを訪問した。2022年にT&T Group Joint Stock Company は、EREX Group (Japan) とも協力して、バイオマス発電所プロジェクトを提案するための調査、投資レポートの作成を行っていた。しかし、現在までも日本からランソン省への公式な投資プロジェクトはない。