ビントゥアン省(Binh Thuan)の基本情報│ベトナム63省を徹底解説

ビントゥアン省の特徴

本レポートでは、ベトナムのビントゥアン省の概要を網羅的に解説する。

ビントゥアン省は、ベトナムの南中部沿岸地方に位置し、南部の主要な経済地域にある。省都ファンティエット市はホーチミン市から北に約200km、ニャチャン市から南に約250km、ハノイ市から南に約1,518kmに位置している。

省統計局のデータによると、2021年のビントゥアン省の人口は1,245,800人と推定される。

労働力人口は675,047人（女性298,192人、人口の44.17％を占める。都市部271,934人、人口の40.28％を占める）である。労働力人口のうち659,729人が15歳以上である(女性291,946人、労働者の44.25%を占める。都市部263,892人、労働者の40.0％を占める)。

地域別最低給与：最高はファンティエット市（地域II）の416万ドン/月、他の地方では地域IVの325万ドン/月が最低給与とされる。

2022年6月、同省の労働者の平均給与は630万9,000ドンで、2021年同期比5.97％増となった。

道路: 南北の交通軸に位置するビントゥアン省には、現在3つの国道と南北の鉄道が走っている。

海路: ビントゥアン省は海岸線が192kmと長く、国際航路に隣接している。現在、フークイ港が完成し、1万トンの船舶の出入りを受け入れている。また、2,000トンの船舶を受け入れるためのファンティエット港が建設中である。

空路: ビントゥアン省はファンティエット空港の復旧のための投資を呼びかけている

観光分野:ビントゥアン省は、ムイネー区（ファンティエット市）、ハムタン、トゥイフォンなどで観光・リゾート・スポーツ複合施設の建設への投資を行っている。観光分野は急速に成長しており、発展の可能性が高い。

再生可能エネルギー: ビントゥアン省は、風力や熱放射の強い地域であり、クリーンエネルギーや海洋再生可能エネルギーの開発に適している。現在計画されている総発電容量は29,000MWである。

漁業・水産加工業: 52,000km2あるビントゥアン海には22～24万トンの魚介類が生息し、ベトナムの3大漁場の一つであり、ハイテク応用に向けた漁業開発にとって有利な場所である。

9つの工業団地と23の産業クラスターのシステムも、この地の加工、生産、製造業の発展に役立っている。

ビントゥアン省の工業団地における工場の賃貸価格は35～80ドル/m2である。より整備されたインフラを持つソンミ工業団地は、ファンティエットI・II工業団地などの古い工業団地よりも賃貸料が高くなる。

ビントゥアン省の優れた工業団地は、以下の通りである：

工業団地名	面積（ha）	主な産業分野
Tuy Phong工業団地	150	農林水産加工業、化学工業、繊維工業、紙加工品製造業、木材加工業
Ham Kiem II工業団地	433.26	繊維工業、食料品製造業、非鉄金属製造業、食料品製造業、化学工業
Son My I工業団地	1070	電気産業、木材製造業、情報・通信業、一般機械器具製造業、農林水産加工業
Son My II工業団地	540	電気・電子産業、木材製造業、情報・通信業、一般機械器具製造業、農林水産加工業