2025年8月、ベトナム、ホーチミン市人民委員会(UBND TPHCM)は、総投資額約6,300億VND(約35億円)を投じて「ビンティエン橋道路」建設プロジェクトを推進するため、建築設計競技の規程と任務を承認した。本事業は、旧6区(現ビンティエン坊)のファム・ヴァン・チー通りからビンチャイン県(現ビンフン社)のグエン・ヴァン・リン通りまでの約3.66kmを結ぶ都市幹線である。
計画では、延長約3.1kmの高架橋(幅4〜6車線)と、それに並行する幅2〜6車線の地上道路から構成される。建設に必要な用地面積は22.46haに及ぶ。資金は市の予算から拠出され、このうち約3,369億VND(約53%)を補償・用地取得に、約2,915億VND(46%)を施工費に充てる。建築設計競技の賞金総額は3億(約170万円)VNDで、最優秀賞1億5千万VND、次点1億VND、三位5千万VNDと定められた。
本プロジェクトは、ベトナムにおける交通混雑の解消と都市南部の開発促進を背景に企画された。特に、中心市街地と南サイゴン都市区、さらにはヒエップフック港湾都市を結ぶ新たな放射幹線としての役割を担う。また、国道50号線やヴァインダイ2号・3号・4号環状道路とも直結し、メコンデルタ地域との広域連携を強化する点で戦略的意義が大きい。
建築設計案には、都市景観との調和や効率的な交通流動が求められており、とりわけヴォーヴァンキエット通りやケンドイ、グエン・ヴァン・リンを跨ぐ部分は意匠面で重点が置かれる。車線は車種別に分離され、交通安全と既存道路網への影響最小化が条件となる。
スケジュールとしては、2025年第3四半期に実施可能性調査(FS)を承認申請し、2026年に着工、2028年に完成を予定している。今後の課題は、用地取得の進捗、交通分流計画の実効性、景観と機能の両立である。完成後は都市南部と中心部を直結する新動脈として、地域経済発展と都市交通の持続可能性向上に寄与する見込みである。 (換算は2025年8月22日時点のレート)
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