ベトナム中部のクアンチ省は、再生可能エネルギー開発戦略の一環として風力発電の導入を積極的に進めており、2025年7月末時点で21件の風力発電所が商業運転を開始し、合計出力は994.2MWに達している。これに加え、水力発電11件(181.5MW)、地上型太陽光発電4件(159.2MW)、さらに1,204件の屋根置き太陽光発電(126.7MW)が稼働しており、同省の再生可能エネルギー総発電能力は1,459.8MWとなった。
今後の計画として、国家電力開発計画(電力マスタープランVIII)に基づき、2030年までに合計14,415MW、2031〜2035年にさらに3,872.8MWの発電容量を確保する方針である。特に注目されるのが、EVNが投資する石炭火力「クアンチャック1号」(1,403MW、2026年商業運転予定)、T&T Groupと韓国KOGASなどのコンソーシアムが進めるLNG火力「ハイラン1号」(1,500MW、2028〜2029年運転予定)、EVNによる「クアンチャック2号」(1,500MW、2030年運転予定)、ロシアGazpromの複合ガスタービン(340MW、2030年運転予定)などである。
さらに、現在11件の風力発電プロジェクト(総出力424MW)が建設中で、うち3件(フオンリン4、ハイアン、タンホップ、合計108MW)は2025年第3四半期に稼働予定である。小水力発電も複数計画されており、ラチョン水力発電(22MW)は2025年10月に稼働予定。
これらの再エネ・火力発電プロジェクトは、クアンチ省の工業成長をけん引し、ベトナム省政府は法的手続きや送電インフラ整備、用地確保を迅速化している。目標は、エネルギー供給の安定とともに「グリーン経済」「持続可能な発展」を推進し、ベトナム国家のエネルギー安全保障に貢献することである。
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