ベトナム政府、洋上風力でASEAN連携強化へ
2025年3月26日、ハノイにてベトナム政府とシンガポール政府は、両国首相の立会いのもと、洋上風力を含む電力貿易の協力に関する意向書を交換した。この意向書は、ベトナム商工省のグエン・ホン・ディエン大臣とシンガポール商工省のタン・シー・レン大臣によって交わされ、ベトナムとシンガポールの国境を越えた電力貿易の促進、およびASEAN送電網(APG)への貢献を目的としている。
両国の協力は、2023年に始動したバリア=ブンタウ省沖合の2.3GW規模の洋上風力発電プロジェクトに起因するものである。このプロジェクトは、ベトナム政府による洋上風力発電のパイロット案件であり、脱炭素化とベトナム国内およびASEAN地域のエネルギー安全保障の向上に寄与するものである。
プロジェクトは、ベトナム企業であるPTSC(ベトナムエネルギー工業グループ傘下)と、シンガポールの大手エネルギー企業Sembcorpグループの子会社であるSCUとの協力によって進められている。2024年8月末には、風況・水文調査および地質調査に関する契約が両社間で締結され、プロジェクト成功のための自然条件や技術的条件の分析が開始された。
この洋上風力発電による電力のベトナムからシンガポールへの輸出計画は、両国にとって経済成長と技術発展の新たなチャンスとなる。さらに、エネルギー分野における国際的な協力強化の象徴であり、クリーンエネルギーの導入を通じて気候変動対策やASEAN地域全体のエネルギー連携に資する意義深いプロジェクトといえる。
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