電力供給の安定化を目指して
ベトナム政府は、国家のエネルギー安全保障を強化し、電力供給の安定化を目指して、送電網の整備を推進している。EVN傘下の国家送電公社(EVNNPT)を中心として全国的に送電網の整備が進められている。
特に北部地域では、電力不足が深刻な問題となっており、500kV送電網プロジェクトが解決策として進行中である。このプロジェクトは、国の重要な取り組みであり、地方政府は土地の交渉を進め、プロジェクトの着工を進める役割を担っている。
送電網プロジェクトの概要
500kV送電網プロジェクトは、全長514kmに及び、クァンチャック区からフォノイ区までを繋ぐ。総投資額は23兆ドンに上り、4つのプロジェクトが含まれている。このプロジェクトは、PDP8で承認され、電力供給能力の向上を目指している。2024年6月までの完了が求められており、限られた時間内での完成に向けて、最大限のリソースを用いる必要がある。
さらには、地元住民にプロジェクトの重要性を理解してもらい、国家エネルギー安全保障に対する合意を形成するための宣伝活動が行われている。住民の権利を保証しつつ、特に早期に建設を開始する必要がある地域での土地の引き渡しが集中的に行われる。
ナムディン省
ナムディン省では、ナムディン火力発電所からフォノイ区間を含む、2023年の土地利用計画を調整し、約9.88haの土地をプロジェクト用地として割り当てている。これにより、ナムチュック区、チュクニン区、ギアフン区、ハイハウ区の土地利用計画が補足され、プロジェクトの進行が促進される。
ゲアン省
ゲアン省でも、500kV送電網プロジェクトの導入に向けて取り組んでいる。
ゲアン省人民委員会は関連機関に対して、2030年までの各地方の土地利用計画に基づき、プロジェクト用地を割り当てるよう通知を発行した。また、天然資源環境省、商工省、農業農村開発省、及び各地区、町、市の人民委員会に対して、プロジェクトの補償、支援等に関する運営委員会の役割を果たすよう要請している。
まとめ
ベトナム政府と地方政府は、国家のエネルギー安全保障を強化し、北部地域の電力供給を安定化させるために一丸となって取り組んでいる。このプロジェクトの進展は、ベトナム北部地域のエネルギーインフラの発展に寄与する。