ベトナムの暗号資産(仮想通貨)市場は、有力企業や金融機関による取引所設立に向けた動きが加速し、かつてない盛り上がりを見せている。直近では、ベトナム資産デジタル社(Công ty CP Tài sản số Việt Nam)が資本金1兆ドン(約61億円)で設立された。同社には、サングループ(Sun Group:ベトナム最大手の不動産・観光開発グループ)が64%を出資し、支配株主となっている。
この競争には銀行や証券会社の系譜を引く企業も参入しており、激化の一途を辿っている。VPバンク(VPBank:ベトナム最大手民間銀行の一つ)系のCAEXは、資本金を10兆ドン(約610億円)に増資する計画を公表した。また、ヴィメディメックス製薬グループ(Vimedimex Group)傘下のヴィメクスチェンジ(Vimexchange)は、設立当初から10兆ドンの資本金を確保している。証券大手のSSI証券(SSI Securities:ベトナム最大手の証券会社)系のSSIデジタル(SSI Digital)やVIX証券(VIX Securities)系のVIXEXも、それぞれ1兆ドンの資本規模を維持している。
その他、LPバンク(LPBank)との関連が指摘されるLPEXや、グエン・ティ・フォン・タオ氏が率いる多角化経営のソビコグループ(Sovico Group)傘下のHDEXも、3,000億〜3,600億ドンの資本金で準備を進めている。初期資本が20億ドンのDNEXでさえ、将来的に10兆ドンまで増資するロードマップを掲げている。ベトナムの有力企業による相次ぐ巨額投資は、近く整備される試験的な法枠組みへの期待と、同国のデジタル経済の潜在能力を反映している。
