2025年7月、ベトナム中央反腐敗・浪費・否定対策指導委員会は、再生可能エネルギー(再エネ)プロジェクトの停滞解消を関連機関に強く要請した。問題の核心は、2019~2021年に商業運転(COD)を開始した173件の電力プロジェクトに対し、後出し的に「CCA(検査受入書)」の取得を求めた点にある。これにより多くの企業がFIT(優遇価格)適用外とされ、EVNからの電力買取削減、資金回収の遅延、債務返済不能など深刻な財務危機に陥っている。
CCAは政策上の新要件として2023年6月に導入されたが、過去の契約や当時の法制度では義務付けられていなかった。投資家側は、これは法的根拠のない「遡及適用」であり不当だと主張。政府監査院も責任は企業、EVN、電力取引会社の三者にあると認定したが、制度整備や対応は依然として進まず、EVNの消極姿勢が障壁となっている。
既に15,000MW相当が送電網に接続済みで、10億ドル超の債務が残る。このままでは国内外の投資家が撤退し、国のエネルギー転換戦略にも大きな影響が生じる。中枢は関係機関に対し、責任を明確化しつつ迅速な制度整備と実務対応を求めた。
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