ベトナムのドリアン輸出は、2026年第1四半期に大幅な成長を記録した。特に1月の輸出額は、前年同月比275%増の1億1,700万米ドル(約186億円)に達し、好調なスタートを切った。
一方で、輸出量の90〜95%が中国市場向けに集中しており、ベトナムのドリアン産業は市場依存という構造的課題に直面している。韓国、米国、日本向けの輸出も31〜303%増と高い伸びを示しているものの、現時点では輸出市場全体の構成を大きく変える規模には至っていない。
中国市場への依存に加え、輸入規制や技術的障壁への対応も重要性を増している。中国は、栽培地域コードの管理、パッキング施設のGACC登録、トレーサビリティ、重金属であるカドミウムの残留基準など、輸入ドリアンに対する基準を厳格化している。
こうした状況を受け、ベトナム資源環境省は決定第3015号を発令し、生産から輸出までを一貫して管理する体制を整備した。また、タイと同等の基準とされる乾物含有量32%以上の遵守も、輸出競争力を維持するうえで重要な条件となっている。
今後、ベトナムのドリアン産業には、中国市場への過度な依存を抑えつつ、日本、韓国、米国などの高付加価値市場を開拓することが求められる。あわせて、品質管理、トレーサビリティ、食品安全基準への対応を強化し、国際的な規制変更に対応できる輸出体制を構築することが急務である。
