ベトナムは、量子技術の世界的なサプライチェーンに対して、初期段階から参入できる戦略的なチャンスを迎えている。ベトナム量子技術ネットワーク(VnQuantum)のグエン・クオック・フン副会長は、量子技術は数年前の人工知能(AI)と同様に、「黎明期」にあると指摘した。早期参入により、エコシステムが確立した後の大国への依存を回避できるとしている。

出典:VNEconomy
ベトナムの重点戦略は「周辺技術のエコシステム」への集中である。基礎研究のみに注力するのではなく、ベトナム企業は単一光子発生器や極低温冷却システム、特殊信号ケーブルといった量子コンピュータに不可欠な周辺部品の製造への参入を目指す。ベトナムは、質の高い技術人材と競争力のある製造コストを武器に、半導体業界におけるTSMC(台湾積体電路製造、世界最大の半導体受託製造企業)のような、世界の量子デバイス企業の受託製造拠点となる潜在能力を有している。
現在、ベトナム通信大手のViettel社や、IT大手のFPTグループなどの主要企業が、既に参入を開始している。2025年には、コスト最適化やハイテク輸出規制の回避を目的として、製造拠点を東南アジアへ移転しようとする海外パートナーからの関心も高まっている。
