東南アジア多角サービス最大手のグラブ(Grab)は、2025年中にベトナムで「Tap to Pay」機能を導入する方針を明らかにした。本機能はNFC(近距離無線通信)技術を活用し、加盟店のスマートフォンを決済端末(POS)として利用可能にするものである。これにより、小規模店は従来のPOS端末への投資や銀行との長期契約を必要とせずにカード決済に対応できる。現在、ベトナムのPOS決済手数料は取引額の0.7%〜3.5%程度となっている。

出典:VNExpress
ベトナムは、ASEAN地域で同機能が導入される6番目の国となる。同社は国内34省・市で展開する数十万規模の飲食店ネットワークを強みとしており、モメンタム・ワークスの調査によると、昨年のベトナムフードデリバリー市場における同社のシェアは48%に達した。決済事業の深耕に加え、人工知能(AI)の活用、独自地図サービス「グラブマップ(GrabMaps)」の拡充、商業施設内での配送ロボット試験運用なども計画している。
業績面では、2025年度の純利益が2億ドル(約300億円)となり、前年度の1億5,800万ドルの赤字から黒字転換を果たした。通期売上高は前年比20%増の33億7,000万ドル(約5,050億円)で、うち配送事業が売上の半分以上を占めている。
