前回のレポートでは主にベトナムの土地使用権の取得方法を中心に解説を行った。ベトナムでは個人や民間法人による土地所有は認められていらず、国が所有する土地の「使用権」を個人が取得する方法で土地を利用できるのであった。一方で、土地の上に建てられる「建物」については個人や法人でも所有(購入)が可能である。しかし、外国人や外資系企業(以下、「外資系企業等」と言う)が不動産を所有しようとする場合には、期間や数量などに制限がかかる。また、所有できる不動産の種類にも制限が設けられている。今回のレポートでは、前回のレポートよりもより詳しく図解を交えながら、不動産購入の外資規制について解説していく。また後半では、M&Aスキームを活用した外資による不動産投資の形態について紹介していく。
不動産の購入
まずは、不動産の購入について外国人・外資系企業の場合はどのような制限があるのかについて