NTT都市開発株式会社のグループ会社であるNTT UD Asia Pte. Ltd.とTaseco Land社による協業合意により、ニンビン省に位置する総面積115haのDuy Tien都市開発プロジェクトの一部街区における新たな開発が進められることとなりました。合意に至るまでには、数カ月にわたる調査、現地視察、協議が重ねられており、ONE-VALUEはその過程を通じて、両社の接点形成およびアドバイザリー支援を行いました。
投資機会を具体的な協業につなげるために
NTT都市開発にグループとって、ベトナムにおける不動産事業の拡大を検討する上では、開発能力を有し、適切な土地・プロジェクトを保有するとともに、現地市場への理解を持つパートナーを見つけることが重要となります。そのため、プロジェクトの選定にあたっては、法的状況、土地、開発進捗だけでなく、投資スキーム、事業計画、実行可能性など、複数の観点から検討する必要がありま。
Duy Tien都市開発プロジェクトにおいても、NTT都市開発グループが自社の事業戦略との適合性を判断できるよう、こうした要素について検討が行われました。また、日本企業とベトナム企業の間では、言語だけでなく、意思決定プロセスや商習慣にも違いがあるため、情報を明確かつ一貫して共有するための緊密な連携も求められました。
一方、ベトナム側のTaseco Land社は、現地でのプロジェクト開発経験と投資環境・地域特性に関する知見を有しています。NTT都市開発グループは、国内外における不動産開発・運営の経験に加え、都市開発へのテクノロジー活用に関する知見を有しています。
こうした両社の強みは協業を検討する上での基盤となりましたが、具体的なプロジェクトにおいて協業を進めるためには、参画範囲、事業条件、双方で合意すべき事項などを整理する必要がありました。
ONE-VALUEはこの過程において、両社の接点形成、プロジェクト調査の支援、協議の調整などを行い、初期的な事業機会を具体的な協議へとつなげる役割を担いました。
調査・協議プロセスにおけるONE-VALUEの役割
プロジェクトに関する情報によると、NTT都市開発グループとTaseco Land社は、Duy Tien都市開発プロジェクトについて複数回にわたる協議を実施し、情報収集、現地視察、取引スキームの検討などを行いました。
ONE-VALUEは、両社をつなぐアドバイザーとして、NTT都市開発グループによるプロジェクト理解や情報整理を支援するとともに、関係者との打ち合わせや協議の調整を行いました。現地視察もそのプロセスの一環であり、立地、規模、開発条件などを実際に確認することで、両社間の検討に必要な情報を補完しました。

出典:Taseco Land
その後の検討・協議段階においても、ONE-VALUEは、商務、法務、財務、取引スキーム等に関する両社間の協議を支援しました。これらの事項は相互に関連しており、投資方針の変更が事業計画や協業条件の再検討につながる場合もあります。
そのため、アドバイザーには協議の進展を継続的に把握し、双方の要望を整理しながら、検討すべき事項を調整する役割が求められます。こうした協議を経て、両社は主要な商務条件や契約内容を整理し、9月25日に東京で行われた合意へと至りました。これは、調査・協議の段階から具体的な協業へと移行する重要な節目となりました。
また、ONE-VALUEの役割の一つとして、プロセス全体を通じた両社間のコミュニケーション支援があります。国境を越えた企業間協業では、単に言語を正確に翻訳するだけでなく、双方のビジネス上の背景を理解することも重要です。
リスク評価の考え方、社内承認のプロセス、必要とされる情報の詳細度などによって、協議の進め方が異なる場合があります。ONE-VALUEは両社間のコミュニケーション窓口として、日越間の通訳支援や認識の整理を行い、日本側の要望とベトナム側からの回答が適切に共有されるよう支援し、両社間の協議をサポートしました。
Duy Tienプロジェクトとベトナム北部への事業展開
今回の協業対象は、ニンビン省ドンヴァンおよびティエンソン地域に位置する、総面積115haのDuy Tien都市開発プロジェクトの一部街区です。
首都ハノイの南側に位置し、都市部と工業地域が交わるエリアにある同プロジェクトは、周辺地域における産業、サービス、交通インフラの発展を背景に開発されています。ハノイやベトナム北部の主要経済圏とのアクセスに加え、周辺に工業団地が集積していることも、総合的な都市空間の開発ニーズを検討する上での要素となっています。
また、Taseco Land社は同地域において、総面積223haのTaseco Land Dong Van 3工業団地の開発も進めています。
NTT都市開発グループにとって、Duy Tienプロジェクトは、これまでベトナム南部で不動産開発事業に取り組んできた同社が、北部の不動産市場に初めて参画する案件となります。
Taseco Land社にとっても、今回の合意は、不動産開発・運営に関する国際的な経験を持つパートナーとの関係をさらに広げるものとなります。
両社は、ベトナム国内での開発能力と国際的な知見を組み合わせ、現代的で一体性があり、持続可能な街区開発を目指します。
なお、115haはDuy Tien都市開発プロジェクト全体の面積であり、今回公表された協業の対象は、そのうちの一部街区です。

出典:NTT都市開発
国境を越えた協業におけるアドバイザーの価値
今回の合意形成までの過程を見ると、ONE-VALUEは、両社の接点形成、プロジェクト調査、現地視察、検討支援、協議の調整、合意に向けた支援など、複数の段階に継続して関与しました。
東京での合意後も、両社による協業の推進や、新たな事業機会の検討に向けた支援を行っています。
こうした支援は、単一の局面だけではなく、企業間の協業関係を構築していくプロセス全体に関わるものであり、各段階において、プロジェクト情報、投資家側の要望、現地側の実行能力を整理しながら調整を行うことが求められます。
ONE-VALUEは、日本企業とベトナム企業の間における経営戦略、事業開発、投資、M&A等のコンサルティングを提供しています。
今回のNTT都市開発グループとTaseco Land社の案件においては、ベトナム企業と直接連携しながら、日本企業側のニーズを理解し、双方の仕事の進め方の違いを具体的な検討事項として整理・調整することが、ONE-VALUEの役割の一つとなりました。
本件において、Taseco Land社およびNTT UD Asia Pte. Ltd.は、協業内容を決定し、合意に基づいて事業を推進する当事者です。ONE-VALUEは、両社をつなぎ、協議・検討を支援するアドバイザーとして、そのプロセスを支援しました。 今回の合意は、両社とアドバイザーが継続的に協議を積み重ねてきた結果であり、東京での合意に至るまでの背景には、企業間の連携と検討の積み重ねがあります。
