2024年末に発令された政治局決議第57号(57-NQ/TW)は、ベトナムにおける科学技術とイノベーションの加速に向けた重要政策として位置付けられている。北部のフート省(ハノイ近郊)では、本決議を迅速に具体化し、実効性の高い支援策を導入した結果、同省の「地方イノベーション指数」(PII)が全国34省市の中で15位となった。

ソース: Báo Phú Thọ
フート省は制度面のボトルネック解消に注力し、中小企業の技術革新支援として数十億ドン規模の予算を投入している。特に、ハイテク農業や観光産業のデジタル化といった主要分野で成果が見られる。ドアンフン産ザボンやカオフォン産オレンジなどの特産品は、先進的な生産プロセスやトレーサビリティの導入により付加価値を高めている。
観光分野では、フン王遺跡におけるVR(バーチャルリアリティ)技術の導入やデジタル博物館の整備により、観光体験の高度化が進んでいる。技術インフラ面では、オンライン技術取引所「VPTEX」に数千の企業が参加し、企業間の技術連携が拡大している。今後は、科学技術企業やハイテク企業の育成を優先し、戦略産業における技術革新ロードマップの構築が進められる見通しである。
こうした動きは、ベトナム市場に関心を持つ日本企業にとって重要なビジネス機会となる。特に、農業テクノロジー、デジタルソリューション、スマート観光分野で強みを持つ企業にとって、フート省は戦略的パートナーシップを構築する上で有望な地域といえる。
