2025年、ベトナムの水産物輸出額は113億ドル(約1兆6,900億円)に達し、このうち海産物が43億5,000万ドル(約6,500億円)を占めた。品目別では、マグロが減少する一方、イカ・タコ類およびカニ・ガザミ類が高い成長を示し、業界全体の成長を牽引した。
ベトナム水産加工輸出協会(VASEP)によると、2025年のマグロ輸出は9億2,430万ドル(約1,380億円)と前年比6.5%減少した。原料不足や漁獲物に対する厳格な遵守要件が主因である。ただし、EU市場、とりわけスペイン向けでは、加熱冷凍マグロロインなど一次加工品の需要が回復傾向にある。EUが2024~2026年に実施する自律関税割当(ATQ)制度により、域外からの原料輸入が促進されているためである。一方、缶詰マグロは競争激化と規制強化により厳しい状況が続いている。
これに対し、イカ・タコ類の輸出額は7億5,870万ドル(約1,130億円)と15.5%増加し、韓国、日本、タイなど東アジア・ASEAN市場が中心となった。即食性の高い加工品への需要拡大が新たな成長余地を生んでいる。
また、カニ・ガザミ類および甲殻類の輸出は3億8,490万ドル(約570億円)と18.7%増加し、中国市場が最大の牽引役となった。一方で、検疫規制や養殖区域コード、価格競争への対応が今後の課題である。
