ベトナム商工省は、2030年までに、2045年を見据えたベトナム自動車産業発展戦略の草案を策定している。同戦略は、自動車産業を基幹産業として位置付け、工業化・近代化を推進するとともに、グローバル・バリューチェーンへの本格的な参画を目指すものである。国内における自動車の生産・組立と裾野産業の発展を一体的に進めることを基本方針とし、両者を有機的に結び付ける二本柱として、長期的かつ安定的な政策支援の必要性を強調している。
発展ロードマップは、環境、技術、インフラ、人材、市場の5つの柱を軸に構成される。特に、化石燃料車から、ハイブリッド車、電気自動車、水素燃料電池車などの環境対応車や新エネルギー技術への転換を加速し、温室効果ガス排出削減とネットゼロ目標への整合性を重視する。
また、高度な技術水準を備えた部品・部材を生産できる裾野産業企業の育成を通じ、グローバル供給網への参入拡大を図る方針である。併せて、一定規模の大手自動車企業の育成を進め、エンジンや機械部品、制御ソフトウエアといった中核技術、水素グリーン電池の研究開発(R&D)、電池リサイクル技術の内製化を促進する。
市場規模については、2030年までに国内市場が年平均8~10%成長し、80万~90万台に達すると見込まれる。9人乗り以下の車両が約85%を占め、環境対応車の比率は25~35%となる見通しである。国内生産は55万~65万台となり、国内需要の70~75%を賄うほか、完成車および部品の輸出額は140~150億ドル(約2兆2500億円)に達する計画である。本戦略草案は、2026年2月に政府へ提出される予定である。
