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業界レポートベトナム投資環境

「第2のドイモイ」が始まる2026年以降のベトナムで日系企業が狙うべき4つの有望分野

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ベトナム特化コンサルティング会社、ONE-VALUE株式会社によって運営されています。

はじめに

皆さま、こんにちは。ONE-VALUE 株式会社の代表のホアです。

2025年、ベトナムのGDP成長率は8.2%を記録し、GDP規模は5,137億USDに達しました。1人当たりGDPも5,000 USDを超え、ベトナムは正式に「上位中所得国」の仲間入りを果たしています。そして2026年から2030年にかけての5年間は、年率10%前後の高成長を目指す「変化の時代」として位置づけられています。1986年の改革開放「ドイモイ」に並ぶ転換期——現地でビジネスに携わる者として、この5年間が持つ意味の大きさを強く実感しています。

この成長を支えるのは、1億人規模の人口と中間層の拡大、透明性を前提とした競争環境の整備、政府主導のインフラ投資、チャイナ・プラスワンによるFDI流入、そして政治・社会の安定性という5つの要因です。今回は、こうしたマクロの追い風の中で特に日系企業に注目していただきたい4つの有望分野をご紹介します。

小売業近代化とECが塗り替える市場構造

ベトナムの小売業は今、構造的な転換点にあります。伝統的な市場や個人商店は依然として流通全体の主流であるものの、都市部にはスーパーやショッピングモールといった近代的小売チャネルへの移行が急速に進んでいます。同時にEC市場の成長も著しく、2025年には約320億USDの規模に達し、小売全体の約10〜12%を占めるまでに拡大しています。

消費者の購買行動が変わり、流通チャネルが変わり、競争のルールが変わっています。逆に言えば、今ポジションを確立できれば、次の10年で大きなリターンを得られる可能性があります。 

不動産業法改正が凍結案件を一気に動かす

2026年の不動産関連法改正は、市場の透明化と案件の流動化という2つの意味で大きなインパクトをもたらします。まず再開発の面では、これまで住民全員の同意が必要だった老朽マンション等の再開発要件が「面積75%超かつ利用者数75%超の同意」へと緩和されます。これにより長年塩漬けになっていた都市部の再開発案件が一気に動き出します。

もう一つが、2026年3月から全不動産に付与される「電子識別コード」の導入です。すべての物件のライフサイクルを通じた履歴や取引価格が透明化されることで、外資が抱えてきた法的リスクが大幅に軽減されます。制度の整備が進むこのタイミングこそ、不動産への投資・参入を本格的に検討するべき時期と言えます。

医療・ヘルスケア政策と人口動態が同時に追い風

2025年初頭の時点でベトナムの60歳以上人口は総人口の14%に達しており、本格的な高齢化社会が始まっています。中間層向けサービスの需要は今後さらに拡大が見込まれており、病院数の不足や医療サービスの質・供給体制の未整備といった課題が残されていることから、本分野には大きな投資機会が存在しています。

さらに政策面でも大きな後押しがあります。決議72-NQ/TWに基づき、2026年以降は国民の定期健康診断が無償化され、2030年に向けて基本医療の段階的無償化が進みます。予防医療・遠隔診療・高齢者ケアといった領域での需要急増は避けられない流れであり、医療機器・サービス・テクノロジーのいずれの切り口でも、日系企業が強みを発揮できるフィールドが広がっています。

教育不況でも「削れない」最優先支出

ベトナムの保護者が教育に費やす金額は際立っています。都市部では生活費全体の約47%が教育費に充てられており、国家予算に占める教育費の割合も19.6%(2024年)と世界的にも高い水準です。景気変動に左右されにくい、構造的に強い消費分野と言えます。

インタースクールやバイリンガル校への需要が高まる中、VingroupやFPTといった大手企業がそれぞれ56校・67校規模の教育事業を展開し始めていますが、民間教育の普及率はまだ低く、日系企業が参入する余地は十分に残されています。学習塾・幼児教育・職業訓練・eラーニングなど、日本のノウハウが活きる場面は多岐にわたります。

今のベトナムで「勝てる」参入スキームとは

市場の透明化が進む今のベトナムでは、M&Aや地場企業との共同事業が有効な参入スキームになっています。ただし、医療・教育・不動産といった分野では複雑な許認可取得が必要であり、表に出てこない優良案件の発掘には政府機関ともパイプを持つ専門サポートの存在が不可欠です。「制度を知っている」と「実際に動ける」の間には大きな差があります。弊社はその差を埋めるパートナーとして、多くの日系企業の参入をご支援してきました。

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弊社ONE-VALUEでは、市場調査から参入戦略の策定、M&Aアドバイザリー、現地パートナーの探索まで、ベトナムビジネスの各フェーズに対応したサービスを提供しています。ご関心のある分野について、ぜひ以下のサービスページもご覧ください。

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フィ ホア(ONE-VALUE 株式会社 代表取締役)

2008年、日本政府(MEXT)の国費留学生として来日。大阪大学大学院 経済学研究科経営学系を修了後、デロイトトーマツコンサルティング合同会社に入社。ベトナム事業拡大のリーダーに就任し、多くの日本企業のベトナム進出を成功に導く。約10年にわたる経営コンサルティング実務経験を有し、主な専門領域は再生可能エネルギー、木材製造、医療、IT、農業、教育等。2018年、ベトナムに特化した経営コンサルティング会社ONE-VALUE 会社を設立。日本とベトナムの経済・ビジネス関係の活性化、日本在住の外国人人材の生活向上という2つのビジョンを掲げています。

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