国際通貨基金(IMF)の最新予測によると、購買力平価(PPP)ベースのベトナムの国内総生産(GDP)規模は、2026年中にタイを正式に上回る見通しである。具体的には、ベトナムのGDP(PPP)は約1兆6,000億ドル(〜約248兆円)に達すると予測されており、購買力規模ではインドネシアに次ぐ東南アジア第2位の経済体となる。この躍進は、ベトナムが域内で最もダイナミックな経済国の一つであることを裏付けており、急速に拡大する消費市場を狙う日本企業にとって大きなビジネスチャンスを意味している。

出典:CafeBiz
一方で、報告書はベトナムの1人当たりGDPが依然としてタイと大きな開きがあることも指摘している。現在、ベトナムの1人当たりGDPは約4,600〜5,000ドル(〜約71万〜77万5,000円)と推定されているが、タイは既に8,000ドルを超えている。これは、ベトナム経済が低中所得国の罠を脱するためには、労働生産性と付加価値のさらなる向上が不可欠であることを示している。
2026〜2030年にかけて、ベトナム政府は成長の質の向上を重点任務として掲げている。単なる人口規模や購買力に頼るのではなく、「インフラ整備」「質の高い人材育成」「デジタル経済の推進」という3つの戦略的突破口に注力している。日本企業にとっては、ベトナムの消費アップグレードの波を捉えるため、高付加価値サービスやハイテク分野への投資シフトを検討すべき好機と言える。
