ハノイ市人民委員会 (Ha Noi) は、100年後の将来像を見据えた「ハノイ首都総合計画」を承認した。同計画は「スマート・グリーン・多極・多中心」の発展モデルを掲げ、人工知能(AI)の活用、公共交通指向型開発(TOD)、および総延長約1,153kmに及ぶ都市鉄道(メトロ)網の構築を戦略的な成長エンジンと位置付けている。
最大の重点施策は、メトロ網の抜本的な拡充である。環状線や放射状の幹線を網羅する1,153kmの鉄道網を整備し、首都圏の接続性を飛躍的に高める。同時に、駅周辺の容積率や建ぺい率を緩和するTODモデルを導入し、効率的な土地利用と都市機能の集約を図ることで、インフラ再投資のための資源を創出する。

出典:Vietnamplus
都市管理面では、AIやデジタルツイン(Digital Twin – デジタル空間に物理空間を再現する技術)を導入し、リアルタイムでの都市運営を目指す。また、温室効果ガス排出実質ゼロ(ネットゼロ)の達成に向けたグリーン転換や、都市中心部における地下空間の利用率40%超という目標も設定された。さらに、ドローン物流や「空飛ぶタクシー」といった低空域経済の導入も検討されている。
空間配置としては、ホン河(紅河)を生態系・文化の主軸に据える。北部の東英(ドンアン)・朔山(ソクソン)エリアには空港都市、西部の和楽(ホアラック)エリアには科学技術都市を形成し、国際競争力を強化する。2065年の人口は1,700万~1,900万人規模になると予測されている。
2026年6月末には本計画の公表と投資促進会議が開催される予定であり、インフラ開発、ハイテク、環境ソリューション分野に強みを持つ日本企業にとって、大規模なビジネスチャンスとなることが期待される。
