2024年第1四半期におけるホーチミン市の外国直接投資(FDI)認可額は、前年同期比220%増の約29億米ドルに達した。中でも注目すべきは、TikTok(世界大手の短尺動画プラットフォームおよび電子商取引プラットフォーム)による投資である。同社はシンガポール法人のTikTok PTE. LTDを通じ、情報通信分野の新設プロジェクトとして1億2,500万米ドル(~約188億円)を投じた。
本投資は、2023年末に行われた同社経営陣とホーチミン市人民委員会との会談に基づくものである。同社は、従来の越境サービス(オフショア)から国内サービス(オンショア)への転換を検討している。具体的には、同市の国際金融センター(IFC)内に3つの子会社を設立し、物流サービス、デジタル決済、デジタル商取引の主要事業を展開する計画である。
TikTok以外にも、テクトロニック・ツールズ(香港系の世界的電動工具メーカー)による810万米ドルの工場建設や、MSDアニマルヘルス(オランダ系の製薬会社)による8,000万米ドルの増資など、大型案件が相次いだ。また、資本参加・株式取得の形態では、インドネシア投資家がVLD投資財務社に対し17億米ドル超を投じている。
世界経済が不安定な中、FDIが大幅に増加したことは、同市の投資環境に対する外資企業の強い信頼を示している。ホーチミン市は2024年通年で110億米ドルのFDI誘致を目標に掲げており、今後はハイテク、データセンター、物流、グリーン成長分野のプロジェクトを優先的に推進する方針である。
